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ロボットケーブルの規格とは?種類や見分け方などについて詳しく解説

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ロボットケーブルの規格とは?種類や見分け方などについて詳しく解説

ロボットケーブルには、それぞれ規格があります。規格とは、耐久性・安全性・環境性能などに関する基準を明文化したものです。

例えばアメリカのUL規格やEUのCE規格などが有名です。

なおこれら規格は、ロボットケーブルだけに使用されるものではありません。電化製品などにも使われています。

今回はそもそも規格とは何か、ロボットケーブルの主な規格8種の特徴や違いなどについてまとめました。

ケーブルメーカーの立場から、難しい用語は極力使用せず、分かりやすく解説します。

記事を最後までチェックすれば、ロボットケーブルの規格に関する最低限知っておきたい知識がひと通り手に入ります。

そもそもロボットケーブルとは?

ロボットケーブルとは、産業用ロボットや可動機器に使用される、耐屈曲性・耐ねじれ性に優れた専用ケーブルです。

工場の自動化が進むなかで、ロボットアームや搬送装置などの可動部では常に繰り返しの動作が発生します。

そのため通常の固定用ケーブルでは、断線や被覆破損などのトラブルが起こりやすくなります。

ロボットケーブルは、このような可動環境にも対応可能です。数百万回の屈曲にも耐えられるよう設計されています。

ロボットケーブルの規格とは?

ロボットケーブルの規格とは、耐久性・安全性・環境性能などに関する基準を明文化したものです。

特に海外市場での使用時には、対象地域の規格を満たすことが必須です。

代表的な規格には、UL規格(アメリカ)、CE規格(EU)、RoHS指令(EU)などがあります。

あらかじめどの規格が必要なのかを確認して、その規格を満たしたロボットケーブルを提供しているメーカーを選びましょう。

関連記事:ロボットケーブルメーカーおすすめ12社と選ぶ際に気をつけることを紹介

ロボットケーブル規格の種類

ロボットケーブルにおける主な規格の種類は、以下のとおりです。

  • UL規格(アメリカ)

  • CSA規格(カナダ)

  • c-UL規格(カナダ)

  • CE規格(EU)

  • RoHS指令(EU)

  • PSE規格(日本)

  • JIS規格(日本)

  • CCC規格(中国)

それぞれ詳しく解説します。

UL規格(アメリカ)

UL規格とは、アメリカにおけるさまざまな製品の機能や安全性に関する標準化を目的とした規格です。

ULは、Underwriters Laboratories Inc(アメリカ保険業者安全試験所)の略です。

アメリカで使用・販売する製品には、事実上このUL規格は必須となります。

CSA規格(カナダ)

CSA規格とは、カナダで制定された電気製品の安全規格です。

CSAは、Canadian Standards Association(カナダ規格協会)の略です。

c-UL規格(カナダ)

c-UL規格とは、アメリカ保険業者安全試験所がカナダ向けの製品に対して定めた規格のことです。

CSA規格もc-UL規格もCSA規格に従って試験を行います。しかし認証機関がそれぞれ異なります。

CE規格(EU)

CE規格とは、EUで製品の安全性と品質の統一を図るために定められた規格です。

CEは、Conformité Européenne(欧州適合性)の略です。

RoHS指令(EU)

RoHS指令は、EUで制定された電気・電子機器に含まれる特定有害物質の使用を制限する規制です。

RoHS(ローズ)は、Restriction of Hazardous Substances(有害物質使用制限指令)の略です。

PSE規格(日本)

PSE規格は、日本国内で電気製品を販売する際に必要な、電気用品安全法(電安法)に基づく安全規格を示すマークです。

PSEは、Product Safety Electrical Appliance and Materials(電気用品安全法)の略です。

JIS規格(日本)

JIS規格とは、日本の産業製品やサービスに関する品質、安全性などを全国的に統一するための規格です。

JISはJapanese Industrial Standards(日本産業規格)の略です。

PSE規格が電化用品を対象とするのに対し、JIS規格は日用品など幅広い用品を対象とします。

CCC規格(中国)

CCC規格とは、中国国内で販売される製品の安全確保と環境保護を目的とした、強制認証制度です。

CCCは、China Compulsory Certification(中国強制製品認証)の略です。

ロボットケーブルの規格を見分ける方法

ロボットケーブルの規格は、主にケーブル表面の表示(マーク)や仕様書、製品カタログを確認することで識別可能です。

例えばケーブルの外装(シース)に、UL・CSA・CE・RoHSなどの規格名やスタイル番号が印字されている場合があります。

また以下は弊社のホームページです。

ロボットケーブルの規格を見分ける方法

弊社ホームページに掲載の表。UL規格に対応する型番が一目で分かります。なお上記はごく一部で、他にも多くのUL規格を取り扱っています。

どのケーブルメーカーもこういった形で「どの型番がどの規格に対応しているか」をホームページや仕様書などで分かりやすく明記しています。

ロボットケーブルはカスタムケーブルがおすすめ

ロボットケーブルは、使用環境や動作条件が現場ごとに異なります。そのため既製品では対応しきれないケースも多くあるでしょう。

そこでおすすめなのがカスタムケーブルです。

カスタムケーブルは、構造・材質・性能面で最適な設計が可能です。

例えば可動範囲が大きい場合は高屈曲対応の導体構成を選択でき、狭小スペースでの配線には細径で柔軟な構造に調整できます。

さらに絶縁体やシースの材質を変更することで、耐油性・耐薬品性・難燃性などの環境耐性も確保できます。

標準品では要件を満たせない場合は、カスタム対応を前提としたメーカー選定が合理的です。

カスタムケーブルはニューテックスにおまかせください

カスタムケーブルはニューテックスにおまかせください

株式会社ニューテックスは、ロボットや産業機械に使われるケーブルを販売している企業です。本社は埼玉県富士見市にあり、2024年には創業60年を迎えました。

なお弊社製品はすべてRoHS指令を遵守しています。メインで取り扱っているのはUL規格です。CSA規格・c-UL規格・CE規格の取り扱いもございます。

また各種標準品のケーブルに加え、用途に応じたカスタムケーブルの設計・製造にも対応しており、幅広い業界のニーズに応えています。

カスタムできる内容・箇所の例は以下のとおりです。

  • ノイズ対策:銅編組、横巻シールド、2重・3重シールド

  • 施工性:柔軟性、複合化、摩耗性

  • 細径化:構造検討(導体サイズ、絶縁体厚さ、シース厚さ、ケーブル構成)

  • 難燃性:UL VW-1試験対応、垂直トレイ難燃試験対応

  • 使用環境:耐熱性、耐油性、クリーンルーム 高張力化:特殊導体

  • 高屈曲性:特殊導体、特殊エラストマー

標準納期は1〜3ヶ月です。

他社が製造できない仕様にも対応可能で、一品一様のオンリーワン製品をご提供いたします。

>>ニューテックス公式サイトでカスタムケーブルを確認する

まとめ

そもそも規格とは何か、ロボットケーブルの主な規格8種の特徴や違いなどについて解説しました。

求める規格を満たしており、なおかつ使用環境や動作条件にも合うロボットケーブルを探しましょう。

株式会社ニューテックスでは標準品のケーブルに加えて、カスタムケーブルも提供しています。ぜひ以下より、詳細をご確認ください。

>>ニューテックス公式サイトでカスタムケーブルを確認する

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